音楽劇 わたしはひかりをとどけたい


演出/加藤 義明 脚本・演出/まはる

 

この世界の話をしよう・・・。生まれた国もわからない18歳の少女サンは、物心がついた頃にはインドで労働を強いられ、児童労働者として屋敷や農園で転売されていた。値段は150インドルピー、ハンバーガーセット1食分。「私は、働くためだけに生まれてきたの?」希望の光を探すことも許されない世界。ある日、サーカスに売られることに。「私の希望の光はどこにあるの?」暗闇の中、もがき続けてきたサンの運命を大きく動かす出逢いが!サーカスに輸送されるトラックの荷台に、突然放り込まれた布袋。そこには、タダ(無償)で取引きされた一頭の仔ライオンが。運命に抗うように力強く鼓動する幼い生命に触れたサン。「この仔のために生きよう!そして、世界のどこかにある私の光を見つけたい!」光の下を目指し立ち上がる決意をしたサンと、仔ライオンに待ち受けている運命とは?奏でられる音楽(吹奏楽の生演奏)の風が、現代の日本の動物園と10年前のインドを舞台に描く物語に吹き込まれ、一日限りの音楽劇が生まれる。

音楽劇を創作、発表し続けてきた加藤義明とKⅡーHINTSファミリー・ウィンドアンサンブルの20周年記念公演。
私たちに、数え切れない光と宝ものを与えてくれた音楽劇たち。今だから、この世界に音楽劇。

支えて下さる皆さまと、音楽劇に感謝を込めて・・・。
世界のどこかにあなたの心に私たちは、光を届けたい。

 

(2022年)